「鉄筋モックアップ研修会」の開催結果について
2019.6.7 5/31(金)に宮城県で開催した標記研修会に組合員18名と濱尾副理事長、佐々木専務理事が参加しました。本研修会は今年度の事業計画に上げていた「教育情報事業」の1つで20名の募集枠に27名の申込みがありましたが、研修会場の都合から全員対象と出来ず1社1名とさせていただきました。研修会場は鉄筋組立・加工販売業の(株)サンエーテック工場敷地内(宮城県黒川郡大衡村)にあるJSCA東北支部鉄筋研修施設です。高速道路を利用して福島市から約90分、いわき市から約3時間距離にあります。
当日はJSCA(日本建築構造技術者協会)東北支部から4名の講師に来ていただきました。10:30開催の研修会ですが、一読しておくことが条件で事前配布した関係資料を基に午前中は「配筋検査講習」のテキストによる講義が行われました。これまでの地震時の被害状況から配筋検査の重要性や検査手順、検査記録、検査項目等の確認を行うと共に、鉄筋のかぶり厚さ、あき、定着長さや基礎、柱、梁、スラブ、壁、開口補強等の配筋標準を再認識した上で、配筋間違い例として本数不足、XY方向違い、間隔未調整、フック角度間違い、余長不足、設備配管や貫通孔の位置等を指導いただきました。
JSCA東北支部の講師(4名)
テキストによる講義風景
午後一番に東北一と言われる鉄筋加工組立の工場を見学させていただきました。加工組立・ガス圧接の多くを工場で行い、現場加工組立は最小限におさえているとの事で、大手ゼネコンからの受注予約が2年先まであるそうです。20歳から30歳代の若手、中堅社員も多く社員寮を備えています。
サンエーテック工場
工場内見学(その1)
工場内見学(その2)
スラブ配筋折りたたみ加工(主筋・配力筋)
梁筋・スターラップ筋折りたたみ加工
柱筋・フープ筋組立加工
その後、鉄筋モックアップ研修施設で「配筋検査」の実習を行いました。3名1組の6班に別れ、配布された「配筋検査チェックシート」のヒントを参考に基礎、地中梁、壁、スラブ、梁、柱等の各箇所を検査し、間違っている箇所と内容を記録表に記載していきます。検査エリアを2工区(各3班)に分け、検査時間約50分と講師解説20分を交互に行いました。参加者のチェック以上に間違い箇所が多く設定されていました。
鉄筋モックアップ研修施設
実習前の概要説明
スケール、懐中電灯で確認しないと発見出来ないかぶり厚さ、断面寸法、間隔等の間違いや図面と見比べないと発見出来ない鉄筋本数、径、種類、XY方向等の間違いもありました。実習終了後に研修会場で質疑応答を行い、16:45の現地解散となりました。
参会者の皆さん、お疲れ様でした。
鉄筋モックアップ全景
検査風景(その1:梁・スラブ)
検査風景(その2:柱・梁)
講師による解説(その1:基礎)
講師による解説(その2:梁・壁)
講師による解説(その3:スラブ)
講師による解説(その4:柱)
濱尾委員長による質疑応答